「西荻のアヤシイ中華屋:美華」のマスター、ゆきちゃん(♂ 本名はサダユキさんである)が、今朝、亡くなったそうだ。
肝臓をやられていて、すでに癌にまでなっていたらしい。私と同じ戌年でひとまわり上なので、まだ62歳のはずである。若すぎる。
でもずいぶん前から肝臓は悪くしていたのだ。それでもお酒がなかなかやめられなかった。ゆきちゃんを知る人々はだれも、その死を聞いて、ええっ!と驚くと言うより、ああ…やっぱり…と思うのではないだろうか。
わが連れ合いは、わりに最近(2ヶ月ほど前?)も顔を出し、さすがにゆきちゃんもやっとお酒をやめたようでけっこう元気そうだったよ、と言っていたばかりだった。だが数週間前から、美華の看板がぜんぜん出ていない、おかしい、また入院したのだろうか、と気にしていた。数日前に常連のお仲間さんの方から連絡があって、やはり入院し、しかももう意識もないのだと聞いた。
意識もないのだが、それでも呼びかけたら嬉しいかもしれない、励みになるかもしれない、ということで、彼は他の人と一緒に、昨日、見舞いに行ってきた(私は仕事の関係で行かれなかった)。
でもやはりゆきちゃんは反応せず、今朝、ついに帰らぬ人となってしまった。
私自身最近はずいぶん長い間、美華にぜんぜん顔を出さずにいたので正直実感がわきにくい部分もあるのだが、しかしかつては本当によく遊びに行った。それを思うとやはり寂しさがこみ上げる。
いろいろよくしてもらったよなあ…。
最近足が遠のいていたことを今更ながらに少し後悔する。
ただ、行かずにいても、「美華がある」ってことは心の中でちょっとはよりどころになっていた気がする。
2年ぐらい前の大晦日、連れ合いは実家にひとりで帰ってしまったが仕事のあった私は独りで残り、だがさすがに大晦日には寂しくなって、すでに11時過ぎていたが美華に足を向けた。だがすでに閉まっていて、なんだかもっと打ちのめされた気分になったのを覚えている。そのころすでにゆきちゃんはちょっと元気がなくなっていたのだ。
でもたぶんもう少し早めに店に出かけていれば、年越しだってつきあってくれただろうな、ゆきちゃんは。
ゆきちゃんは人が大好きだったから、人もゆきちゃんが大好きだった。
これも「失うもの」のひとつではあるのだなあ。
でも、月並みな言い方ではあるが、思い出は残っている。
かつて「美華」について書いた日記を過去ログから探してみた。
(いろんなブログやサイトに散っているのだが)
これを再びリンクして、美華の思い出を新たにし、ゆきちゃんを偲ぶよすがにしたい。
サンバ化日記04/4月「文化のゆりかご?」
04/5/5 再び、「ある日の美華」
04/3/6日本一ブラジルっぽい店とは
04/2/10 美華で午前3時まで演奏!
03/1/1 美華に暮れ美華に明ける
02/12/30 怪しいラーメン屋での幸せなライブ
…ゆきちゃんのご冥福をお祈りいたします。
2008年04月10日
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美華について自分の書いたものを改めて読むと、自分で言うのも何だが、すごく面白い…。
そういえばそのころ、美華についてこうやって書くだけで本が一冊書けそうだ、と思ったものだった。
実際それをやればよかった。
もっと足繁く美華に通って、ただみんなを見ているだけでもよかったのだ。きっとネタに困らない。
サンバ仲間の飲み会よりももっと面白い。
きっと面白い本が書けたのではないか。
自主出版でもコピーでもいいからそうやって書いたらゆきちゃんも喜んでくれただろうな…。
今更ながらに後悔。
失って知るものの大きさ。